物忘れに効く漢方があると聞きました

Q : 物忘れに効く漢方があると聞きました。身体への負担も少なそうなので試してみようと思うのですが・・。(52歳女性)


A :
スマートフォンなど生活が便利になるにつれ、思い出そうとしても昔のように漢字、電話番号や知人の名前が出てこなかったりしますよね。こういった物忘れは西洋医学的には軽度認知障害(MCI)にあたるでしょうか。認知症のように日常生活動作や自立した生活に障害を来すことはなくとも、やはり気になりますよね。
当院の物忘れ外来でも症状によっては漢方薬を使うこともあります。中でも、八味地黄丸は物忘れと足腰の冷え、遠志(オンジ)を含む帰脾湯は物忘れと貧血に効果が期待できるようです。当院物忘れ外来へはおひとりでお悩みの方も、ご家族が心配されて来院する方もどちらも多くいらっしゃいます。気になることがあればお気軽にお越しください。今お使いのお薬のご相談や画像検査を含めた専門科の紹介にも柔軟に対応いたします。(金崇豪)

同居の母とケンカが増えました

Q : 75歳の母と同居しています。以前はどちらかというと穏やかな母でしたが最近ささいなことでケンカをすることが多くなりました。認知症の症状でしょうか?(48歳女性)

お母様と同居されているのですね、時にはご苦労もおありでしょう。お母様のご年齢ですが75歳というと、ちょうど後期高齢者に入るご年齢ですね。年齢相応の変化はおありでしょうが、「認知症」という言葉から連想すると他にも「もの忘れ」など症状がおありでしょうか?認知の機能は脳全体の機能に依存し、また脳の機能は全身状態に依存します。身体機能を良好に保つことで身体の廃用性症候群を予防するだけでなく、認知機能の維持にも良い影響が出ることがあります。まずは規則正しい生活と、適切な体操・運動を行いましょう。
喧嘩することが多いとのことですが、認知症の症状の一つに「易怒性」というものがあります。些細なことで不機嫌になり、怒りだすこと=易怒性は、認知症の初期や認知症に至っていない軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment、以下MCI)の時点からみられるようです。周囲が気づくまえに、ご自身の「もの忘れ」を自覚し、不安になり、焦ってしまうことで、怒りっぽくなりケンカになってしまいます。認知症への早期介入は認知機能だけではなく身体機能、社会生活にも有用との報告もあります。啓和会で医療と介護の双方向からお手伝いできることがあるかもしれません。お近くの事業所へぜひご相談ください。(金 崇豪)

なかなか漢字が思い出せない

Q : 手書きの場合、漢字がなかなか出てこないことが増えました。パソコンやスマホの使いすぎでしょうか?まだ老け込む歳でもないし。
(59歳男性)

A:ありますよね、いざ手紙を書く時に漢字がスムーズに出てこない、スマホで検索!ということ。小学校、中学校で散々習ったはずなのに・・・。私も一度お会いした方のお名前がなかなか出てこない、ついログインのパスワードを忘れてしまう、といったことがあります。これらだけでは認知障害と言い切れない部分もありますが、一方で65歳以上の高齢者の10%から20%は軽度認知障害の範疇に入るとも言われています。当院では物忘れの方の外来診療も行っています。ご家族の方々も含めまして日常生活の中でお困りことがあれば、ぜひごいっしょに来院ください。(金 崇豪)