朝起きると、手がしびれたような感じがします

Q:朝、起きた時に手がこわばったような、しびれたような感じがします(70歳男性)
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A:こんにちは。朝、起きたときに手がこわばったり、しびれたりする感じがすると心配になりますね。この症状はいくつかの理由で起こることがあります。
まず機能的な軽いこわばりやしびれの場合、寝ている間に手を長時間同じ姿勢で動かさないことが原因で圧迫されると血液の流れや神経の働きが一時的に悪くなることがあります。起きてしばらく時間がたつと、しびれが徐々におさまり普段通り手を動かすことができます。
一方病気では、関節リウマチによるものでは朝のこわばりに加えて、長く続く痛みや関節の腫れや熱い感じが見られます。手根管症候群などで手の神経の通り道が狭くなると手のこわばりが朝だけでなく、日中も続いたり、力が入らず物が持てなくなったりします。また、糖尿病など全身の病気でも、手のしびれが起こることがあります。
特に、しびれやこわばりの原因が病気の場合もあるのでほうっておいてはいけません。リウマチは手足や首の関節が変形したり、糖尿病では透析が必要になったり、脳梗塞や心筋梗塞など血管の病気のリスクが高まります。これらは一度起こってしまうと後遺症が残り暮らしが不便になってしまうリスクが高いので予防と相談を心がけましょう。こわばりやしびれが長期間にわたり症状が続く場合、医療機関に相談することをお勧めします。
しびれやこわばりは、日頃の生活で気を付けることで予防できる場合があります。寝ている時の姿勢や、適度な運動、栄養バランスの良いお食事を心がけてください。
寝ているときに手や腕が体の下に入ってしまうと、血液の流れが悪くなり、こわばりやしびれを感じることがあります。寝るときに腕を体の下に入れないように工夫すると良いでしょう。
また、こまめに手や指のストレッチや軽い運動を取り入れると効果的です。手の筋肉や関節を動かすことで、血液の流れを良くし、こわばりを防ぐことだけでなく体の動きの維持が期待できます。肩関節や股関節など日頃余り動かさないところもしっかり動かしましょう。最近は動画でも様々な運動を紹介しているものがあるので、”#ストレッチ”等で検索してみてください。
そして、食事や睡眠も大切です。神経や筋肉を栄養する栄養バランスの良い食事をとり疲れをシッカリとることで、健康な生活を心がけるましょう。特にビタミンB群やマグネシウムが豊富な食品を摂ることと生活スタイルに合わせて睡眠をシッカリとる事が、からだとこころの健康を保つために役立ちます。
長くしびれやこわばりがある場合はもちろん、定期的な健康チェックも大切です。年に1回の特定健診などを利用してご自身の健康状態をチェックしましょう。第一に、症状が続く場合や、悪化する場合は、早めに医師に相談しましょう。次に、定期健診・検診を活用しましょう。ご自宅に届いている案内封筒をそのままにしていませんか?定期的な健康チェックを受けることで、早期に病気を発見し適切な治療を受け健やかに暮らしましょう。
啓和会は介護と医療の融合で地域のみなさんの暮らしを支えます。また、診療所では特定健康診査・特定保健指導をはじめ各種がん検診を実施しております。介護が必要な方、訪問が必要な方はもちろんそのご家族もぜひご相談くださいね。

参考)
リウマチお困りごとチェックシート | 一般社団法人 日本リウマチ学会(JCR):
https://www.ryumachi-jp.com/general/checksheet/
Newsroom Rheumatoid arthritis, WHO:
https://www.who.int/news-room/fact-sheets/detail/Rheumatoid-arthritis

足の巻き爪が痛いです。悪化するのでしょうか

Q : 足の巻き爪が痛いです。どんどん悪化するのでしょうか?(67歳女性)
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 A:こんにちは!歩いていても立っていても、ひどくなると寝ていてもずきずき。足の巻き爪が痛いのはとても辛いですね。巻き爪は、爪が皮膚に食い込んでしまう状態で、痛みを引き起したり、ばい菌が入ると膿んでしまうこともあります。
どうして巻き爪が悪化するのでしょう?巻き爪が悪化する理由にはいくつかあります。例えば、爪を切る方法が間違っていたり、靴がきつすぎたりすることがあります。また、足の爪に怪我をしたり、爪が厚くなりすぎることも原因になります。
軽度の巻き爪は、痛みが少なく、爪が少しだけ皮膚に食い込んでいる状態です。中等度の巻き爪になると、痛みが強くなり、爪が深く皮膚に食い込んで炎症を起こしている状態で赤く腫れることがあります。また、重度の巻き爪になってしまうと激しい痛みが起こり、膿が出ることもあります。皮膚が大きく傷ついてしまうことがあります。
軽症の場合は様子を見ることができますがひどくなる前に病院で診てもらうとよいでしょう。病院では巻き爪の状態や痛みのある部分を診察し、炎症や腫れの状態を確認できます。必要に応じて軟膏や飲み薬等、治療の方針を直接相談することができます。保険証に併せて、アレルギーや持病のある方はお薬手帳を持ってきてくださいね。
予防として日頃生活で気を付けるポイントは3つあります。まずは、①爪の正しい切り方です。そして、②足に合った靴をはくこと、③足や体をきれいにすることが大切です。
切り方のコツですが、足の爪はまっすぐに切りましょう。両端を深く丸く切ると巻き爪になりやすいです。爪の角を少し残すようにして切ることがポイントです。また、足に合った靴を履きましょう。きつすぎる靴や高すぎるヒールは避けてください。足先に適度に余裕がある靴歩きやすい靴が良いです。足をこまめに洗い、清潔に保ちましょう。爪の間や足の指の間もしっかり洗ってください。
また、足の爪だけではなく全身に効果のある事ですが、屋外での適度な運動も効果があると言われます。足の筋肉が鍛えられ、日に当たることで全身の免疫が高まり、代謝が良くなり、巻き爪だけでなく全身の病気を予防することができます。おまけにビタミンDの活性化で骨も丈夫になります。過ごしやすい時間での散歩やストレッチなど、無理のない範囲で運動を取り入れましょう。
まずは定期的に爪をきりましょう。その時に爪の様子も確認し、早めにケアすることが大切です。巻き爪の初期段階で対処することで、悪化を防ぐことができます。繰り返しになりますが、もし巻き爪の痛みが続く場合は、お近くの医療機関を受診してくださいね。
啓和会では地域のみなさんの医療と介護の連携でみなさんが健康で自分らしい暮らしを送れるようお手伝いをしてまいります。困ったことがあればぜひご相談ください。

参考:
日本皮膚科学会:巻き爪の治療と対策https://www.dermatol.or.jp/qa/qa38/q08.html
NHK今日の健康:解決足のトラブル「巻き爪」https://www.nhk.jp/p/kyonokenko/ts/83KL2X1J32/episode/te/P2GNNRLW92/

夜中に足がつってとても痛いです

Q:最近、夜中に足がつってとても痛いです。(68歳女性)
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A:1日立ち仕事で働きづめ、お風呂に入ってようやくゆっくり寝られると思ったその晩。夜中や明け方に足がつって目が覚めて眠れない。つらいですね。そんな足のつりの原因としては、次のような可能性があります。お仕事で酷使した筋肉のつかれ、マグネシウムなどのミネラル不足、血の巡りに脱水や冷えなどが一般的な原因とされています。毎日のバランスの良いお食事と水分の摂取が欠かせませんね。また、特定の疾患による足のつり、こむら返りも考えられます。これには下肢静脈瘤、血管炎、閉塞性動脈硬化症などの血液の通り道、血管系疾患、甲状腺機能低下症、副甲状腺機能低下症、アジソン病などのホルモンを出す内分泌系疾患、脳梗塞、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症などの神経に関連する疾患、糖尿病、肝硬変、低栄養状態などのいわゆるメタボ、代謝の異常、変形性関節症、腰痛症、関節炎などの骨や関節の疾患があります。これらの疾患が背景にある場合は、それぞれの治療やリハビリ、生活習慣の改善が予防の第一歩となります。
また、足がつってしまった場合の具体的な対処法としては、ふくらはぎのストレッチや足の温め、漢方薬の使用が挙げられます。ただし、漢方薬には副作用のリスクもあるため、毎日毎日続けて使うことはあまりおすすめできません。特に血圧や他に使用中の薬との”のみ合わせ”も考慮し、必要な時にだけつかう方が良いでしょう。また、足がつる症状が改善しない場合は、ヘルニアや下肢静脈瘤、糖尿病、甲状腺などの病気が関係している可能性があり、早めに整形外科、内科等の医療機関に行って相談をすることが大切です。
啓和会では、整形外科の専門医や内科医師の診察だけでなく理学療法士のリハビリを受けることができます。もちろん、地域の各科専門医、大きな総合病院とも連携しております。地域のみなさまの暮らしのなかの「困った」に喜んで対応いたしますので、ぜひご相談にいらしてください。

【参考】
Muscle cramp – Symptoms and causes – Mayo Clinic
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/muscle-cramp/symptoms-causes/syc-20350820

足がつる・こむら返り 原因・対処法、効果的な漢方薬 | NHK健康チャンネル
https://www.nhk.or.jp/kenko/atc_1575.html

歩き方が変と言われます

Q : 歩き方が変と友人に言われました。靴などで矯正できるのでしょうか?(46歳男性)

A:たとえば人によって手相が違うように、歩き方にもそれぞれの個性、特徴があります。もしお体のちょっとした左右の違いが原因の場合は適切な靴を選んだり整体治療で調整できるかもしれませんね。
日常生活で問題が無ければわざわざ「矯正」しない場合もあるかもしれませんが、もし転びやすかったり生活の動作に差し支える時には医師・専門家の診断や治療が必要となることもあります。
歩き方が不規則だったり、左右のバランスが悪くなってしまう原因としては、骨や筋力の問題、さらに脳や神経の異常、疲れや心理的なストレスなどの要因が関係してくることもあります。原因を検査で調べて正しく診断をするには専門的な評価が必要となりますので、整形外科や理学療法士に神経内科や脳外科、精神科に相談する場合もあります。治療方法は具体的な症状や原因によって、理学療法や運動療法、特殊な装具を使うことがあります。また、場合によっては注射や手術を行うこともありますので、気がかりな点についてはかかりつけや専門の医療機関に相談するとよいでしょう。
啓和会では普段の生活のことから専門医の受診まで、相談員・介護スタッフとともに、医療の専門スタッフが力を合わせ、みなさまのお手伝いをいたします。

参考:
Movement disorders – Symptoms and causes – Mayo Clinic
高齢者の歩行障害 – 24. 高齢者の健康上の問題 – MSDマニュアル家庭版(msdmanuals.com)

油はねでヤケドしました。少し水ぶくれがあります。

Q : 天ぷらを作っていて油はねでヤケドしました。症状は軽く、少し水ぶくれがあります。(42歳女性)

A : お料理の時は、切り傷にやけどいろいろな怪我をしてしまいますよね。まずはやけどをきれいな水で15分程度冷却してください。小さい水ぶくれができている程度であれば、自宅で清潔に保ち、軽く絆創膏を付けたり、ガーゼ・包帯を巻くなどの対応が可能です。それでも痛みが強い、または水ぶくれが大きく、皮膚のめくれがひどいなど自宅で対応できない場合は、医療機関を受診し相談してください。
一般的にやけどは受傷部位、深さ、広さで重症度が決まり治療方針は軟膏塗布から皮膚移植まで幅広い選択肢があります。気がかりなことがあれば、地域のかかりつけや、皮膚科専門医へご相談ください。やけどの範囲と部位、やけどの色、水膨れの色や大きさ、個数などをお伝えいただければ電話やテキストでも相談できるかもしれません。
啓和会では、介護と医療の連携で日常生活から専門医の受診まで、介護のスタッフから地域の専門医、各総合病院とも連携しております。地域の皆様の暮らしのなかの「まさか」についてもぜひご相談にいらしてください。

参考:
Mayo Clinic “Burns: First aid”
https://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid-burns/basics/art-20056649
日本赤十字社HP
熱傷(やけど)|講習の内容について|講習について|日本赤十字社 (jrc.or.jp)

小3の息子が頭をぶつけてコブができてしまいました

Q : 小3の息子が友人と遊んでいて、頭をぶつけてコブができてしまいました。受診した方がいいでしょうか?(32歳女性)

A :遊びを通して子どもは心も体も元気に成長してゆきますよね。遊びにけがはつきものとはいえ、安全に配慮して環境を整えることは大切です。成人に比べて頭が相対的に大きい小児は、転んでけがをするリスクが高いと言われます。頭を打った後のコブ自体は特に問題ではありません。ただ、けがをした状況とその後つづく症状にはそれぞれ一定の注意が必要です。
怪我をした状況として、1m以上の高さ、5段以上の階段からの転落など大きなエネルギーがかかった恐れがありませんか?もしある場合には受診や相談をご検討ください。また、受け答えに問題なく元気でぴんぴんしていれば問題ありませんが、その後の症状として頭痛、めまい、嘔吐、意識障害、傷からの出血などあれば、すぐに医療機関を受診することをおすすめします。病院を受診しなかった場合でも、頭を打った場合は少なくとも2日、3日は走ったり飛び回ったりせずに、室内で落ち着いて過ごすことをお勧めします。
お子様に限らないお話をすれば、一般的に頭を打った場合の後遺症としてむち打ちなどのくびの後遺症が残ることがあります。頭の中の問題と併せて、ぶつかった頭を支えている首のチェックと治療が必要にケースはことは珍しくありません。
啓和会では、整形外科の専門医の診察及び理学療法士のリハビリを受けることができます。もちろん、地域の救急医療ができる各総合病院とも連携しております。地域のみなさまの暮らしのなかの「困った」に喜んで対応いたしますので、ぜひご相談にいらしてください。

参考)
頭を打った!さあどうする?神戸市公開講座
https://www.med.kobe-u.ac.jp/pediat/pdf/tanaka18.pdf

Mayo Clinic “Concussion”
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/concussion/symptoms-causes/syc-20355594

NICEガイドライン
https://www.nice.org.uk/guidance/ng232

最近朝起きると痛くて動けない

Q :若い頃から腰痛持ちでしたが、最近朝起きると痛くて動けないことが時々あります。(69歳男性)

A :つらいですね。 腰の痛みも長年の付き合いとなると、ここは無理をしちゃいけない勘どころがわかるようになります。
朝、特に起床時に腰が痛くて動けない状態で急性腰痛症。いわゆる「ぎっくり腰」はよくあるお話です。寒い朝や疲れているときなど、急に起き上がらず体をほぐしてから起き上がることが肝要です。それ以外にも「椎間板ヘルニア」や「脊柱狭窄症」などの可能性が考えられます。そのような場合、まずは安静にして様子を見る、痛みが強い、または動けない状態が続くなら、医療機関へ連絡しましょう。また必要に応じて痛み止めを使用して収まらなければ相談するのもよいでしょう。一方、痛みから症状が進んで、腰から先の足やふくらはぎ、太ももの重さ・だるさ・イタしびれ、感覚が鈍ることもあります。また、筋力が落ちて足が上がらなくなり歩く事、立つこと、運転など日常動作に差しさわりが出るような場合には専門医から検査・治療設備の整った施設への紹介が必要になることもあります。
いつものことだからと油断せず、日頃からかかりつけの整形外科をお持ちになってはいかがでしょうか?啓和会では、整形外科で専門医の診察及び理学療法士のリハビリを受けることが出来ます。もちろん、地域の手術が出来る各病院とも連携しております。地域の皆様の暮らしのなかの「困った」に喜んで対応いたしますので、ぜひご相談にいらしてください。

【参考】
日本整形外科学会「ぎっくり腰」:
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/acute_low_back.htmlMayo Clinic “Herniated disk”
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/herniated-disk/symptoms-causes/syc-20354095

最近、左中指の動きがカクカクすることが多くなりました

Q :最近、左中指の動きがカクカクすることが多くなりました。ストレッチしていますが、何か効果的な治療はありますか?(66歳男性)

A :手指の動きがご質問いただいた症状は「バネ指」の可能性があります。「バネ指」は、指の曲げ伸ばしを制御する腱とその通り道の異常で発症します。専門的用語では屈筋腱と靭帯性腱鞘というものが、丁度ベルトとベルト通しに似た機構で指を曲げ伸ばししているのですが、指の付け根で屈筋腱と靭帯性腱鞘の間で炎症が起こり腱鞘炎になることで動きがスムーズでなくなります。更年期女性や、手指をよく使う人、糖尿病やリウマチや透析患者さんにもにもよく発生すると言われ、親指、中指に多くその他の指にもみられることがあります。初期段階では、休息や抗炎症薬、スプリント(固定具)を使用した保護などで改善することがあります。しかし症状が続く場合は、専門的な診療が必要となります。

啓和会では、整形外科外来の診察及びリハビリを受けることが出来ます。地域の手術が出来る病院とも連携しております。地域の皆様の手や足の指に関する小さな「困った」に総合的に対応いたしますので、ぜひご相談にいらしてください。

参考:Mayo Clinic “Trigger Finger”
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/trigger-finger/symptoms-causes/syc-20365100

日本整形外科学会ホームページ

https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/snapping_finger.html

膝を擦りむいてしまいました。なかなか治りません

Q : 雨の日に転んで肘と膝を擦りむいてしまいました。なかなか治らず、跡が残ったりするのが心配です。いまからでも病院で治療した方がいいでしょうか?(37歳女性)

A :雨の日や風の日、躓いて転ぶと大けがにつながることもあります。お気を付けくださいね。まず、自宅での基本的なケア(清潔に保つ、抗生物質軟膏の使用など)を十分に行なうことが肝心です。さらに痛み、赤み、腫れなどが増大し、患部が改善しない、または悪化する場合は、感染の可能性があり治療が遅れることがあります。解らないことがあれば医療機関を受診することをお勧めします。具体的な治療法は皮膚の状態や深さにより異なるため、専門的な評価が必要となります。
啓和会野末整形外科歯科内科では、地域の形成外科や皮膚科等専門医とも連携しており、骨折を含めて地域の皆様の様々なお怪我についても保険診療を受けることが出来ます。お困りの際にはご相談ください。

参考 https://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid-cuts/basics/art-20056711

カラオケに行っても以前のように調子が出ません

Q : カラオケに行っても以前のように調子が出ません。知り合いにはボイストレーニングを勧められたのですが、なかなか敷居が高くて乗り気になれません。他に何か良い方法はあるでしょうか?(60代男性)

A : アンチエイジングの波は声まで来ているようですね!!カラオケは日本の文化。健康維持と社会貢献の観点から声はアンチエイジングの良いターゲットになっております。
声は呼気流で声帯が振動することにより発生します。十分な肺活量、健常な声帯粘膜の振動、さらに口腔、咽頭、鼻腔による共鳴が声の音色を形作ります。
声帯細胞が老化するとビタミンA含有量が低下し、ヒアルロン酸やコラーゲンの産生が低下します。この変化は男性により顕著で、声帯粘膜は委縮し固く変性します。また横隔膜などの筋力低下や脊椎の前弯による胸郭の変形で呼吸機能が低下すると声門下圧が下がります。共鳴腔の老化は軟口蓋の筋肉、咽頭括約筋の減弱化とともに音色の形成、声の響き、滑舌などに影響を与えます。
声のアンチエイジングとしては、声帯の潤いのための十分な水分摂取や胃酸逆流症のコントロールが重要です。また、大声、高い声や囁き声の乱用にも気を付けましょう。質問者様がお知り合いに勧められた発生訓練(音声治療)も声帯筋をはじめ呼吸・共鳴の適正化を目指した治療として行われます。サプリメントでは抗酸化物質のアスタキサンチンもビタミンCの6000倍ともいわれるその強力な抗酸化作用とともに有用性が認められているようです。併せて、また、最近では線維芽細胞増殖因子を声帯に直接注射する再生治療が行われている施設もあるようです。
敷居の低いところでは、水分補充と胃酸の逆流、骨粗鬆症の治療から始めてみてはいかがでしょうか?当診療所、内科・整形外科外来でご相談ください。興味深い質問ありがとうございました!(金崇豪)