歩き方が変と言われます

Q : 歩き方が変と友人に言われました。靴などで矯正できるのでしょうか?(46歳男性)

A:たとえば人によって手相が違うように、歩き方にもそれぞれの個性、特徴があります。もしお体のちょっとした左右の違いが原因の場合は適切な靴を選んだり整体治療で調整できるかもしれませんね。
日常生活で問題が無ければわざわざ「矯正」しない場合もあるかもしれませんが、もし転びやすかったり生活の動作に差し支える時には医師・専門家の診断や治療が必要となることもあります。
歩き方が不規則だったり、左右のバランスが悪くなってしまう原因としては、骨や筋力の問題、さらに脳や神経の異常、疲れや心理的なストレスなどの要因が関係してくることもあります。原因を検査で調べて正しく診断をするには専門的な評価が必要となりますので、整形外科や理学療法士に神経内科や脳外科、精神科に相談する場合もあります。治療方法は具体的な症状や原因によって、理学療法や運動療法、特殊な装具を使うことがあります。また、場合によっては注射や手術を行うこともありますので、気がかりな点についてはかかりつけや専門の医療機関に相談するとよいでしょう。
啓和会では普段の生活のことから専門医の受診まで、相談員・介護スタッフとともに、医療の専門スタッフが力を合わせ、みなさまのお手伝いをいたします。

参考:
Movement disorders – Symptoms and causes – Mayo Clinic
高齢者の歩行障害 – 24. 高齢者の健康上の問題 – MSDマニュアル家庭版(msdmanuals.com)

油はねでヤケドしました。少し水ぶくれがあります。

Q : 天ぷらを作っていて油はねでヤケドしました。症状は軽く、少し水ぶくれがあります。(42歳女性)

A : お料理の時は、切り傷にやけどいろいろな怪我をしてしまいますよね。まずはやけどをきれいな水で15分程度冷却してください。小さい水ぶくれができている程度であれば、自宅で清潔に保ち、軽く絆創膏を付けたり、ガーゼ・包帯を巻くなどの対応が可能です。それでも痛みが強い、または水ぶくれが大きく、皮膚のめくれがひどいなど自宅で対応できない場合は、医療機関を受診し相談してください。
一般的にやけどは受傷部位、深さ、広さで重症度が決まり治療方針は軟膏塗布から皮膚移植まで幅広い選択肢があります。気がかりなことがあれば、地域のかかりつけや、皮膚科専門医へご相談ください。やけどの範囲と部位、やけどの色、水膨れの色や大きさ、個数などをお伝えいただければ電話やテキストでも相談できるかもしれません。
啓和会では、介護と医療の連携で日常生活から専門医の受診まで、介護のスタッフから地域の専門医、各総合病院とも連携しております。地域の皆様の暮らしのなかの「まさか」についてもぜひご相談にいらしてください。

参考:
Mayo Clinic “Burns: First aid”
https://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid-burns/basics/art-20056649
日本赤十字社HP
熱傷(やけど)|講習の内容について|講習について|日本赤十字社 (jrc.or.jp)

小3の息子が頭をぶつけてコブができてしまいました

Q : 小3の息子が友人と遊んでいて、頭をぶつけてコブができてしまいました。受診した方がいいでしょうか?(32歳女性)

A :遊びを通して子どもは心も体も元気に成長してゆきますよね。遊びにけがはつきものとはいえ、安全に配慮して環境を整えることは大切です。成人に比べて頭が相対的に大きい小児は、転んでけがをするリスクが高いと言われます。頭を打った後のコブ自体は特に問題ではありません。ただ、けがをした状況とその後つづく症状にはそれぞれ一定の注意が必要です。
怪我をした状況として、1m以上の高さ、5段以上の階段からの転落など大きなエネルギーがかかった恐れがありませんか?もしある場合には受診や相談をご検討ください。また、受け答えに問題なく元気でぴんぴんしていれば問題ありませんが、その後の症状として頭痛、めまい、嘔吐、意識障害、傷からの出血などあれば、すぐに医療機関を受診することをおすすめします。病院を受診しなかった場合でも、頭を打った場合は少なくとも2日、3日は走ったり飛び回ったりせずに、室内で落ち着いて過ごすことをお勧めします。
お子様に限らないお話をすれば、一般的に頭を打った場合の後遺症としてむち打ちなどのくびの後遺症が残ることがあります。頭の中の問題と併せて、ぶつかった頭を支えている首のチェックと治療が必要にケースはことは珍しくありません。
啓和会では、整形外科の専門医の診察及び理学療法士のリハビリを受けることができます。もちろん、地域の救急医療ができる各総合病院とも連携しております。地域のみなさまの暮らしのなかの「困った」に喜んで対応いたしますので、ぜひご相談にいらしてください。

参考)
頭を打った!さあどうする?神戸市公開講座
https://www.med.kobe-u.ac.jp/pediat/pdf/tanaka18.pdf

Mayo Clinic “Concussion”
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/concussion/symptoms-causes/syc-20355594

NICEガイドライン
https://www.nice.org.uk/guidance/ng232

最近朝起きると痛くて動けない

Q :若い頃から腰痛持ちでしたが、最近朝起きると痛くて動けないことが時々あります。(69歳男性)

A :つらいですね。 腰の痛みも長年の付き合いとなると、ここは無理をしちゃいけない勘どころがわかるようになります。
朝、特に起床時に腰が痛くて動けない状態で急性腰痛症。いわゆる「ぎっくり腰」はよくあるお話です。寒い朝や疲れているときなど、急に起き上がらず体をほぐしてから起き上がることが肝要です。それ以外にも「椎間板ヘルニア」や「脊柱狭窄症」などの可能性が考えられます。そのような場合、まずは安静にして様子を見る、痛みが強い、または動けない状態が続くなら、医療機関へ連絡しましょう。また必要に応じて痛み止めを使用して収まらなければ相談するのもよいでしょう。一方、痛みから症状が進んで、腰から先の足やふくらはぎ、太ももの重さ・だるさ・イタしびれ、感覚が鈍ることもあります。また、筋力が落ちて足が上がらなくなり歩く事、立つこと、運転など日常動作に差しさわりが出るような場合には専門医から検査・治療設備の整った施設への紹介が必要になることもあります。
いつものことだからと油断せず、日頃からかかりつけの整形外科をお持ちになってはいかがでしょうか?啓和会では、整形外科で専門医の診察及び理学療法士のリハビリを受けることが出来ます。もちろん、地域の手術が出来る各病院とも連携しております。地域の皆様の暮らしのなかの「困った」に喜んで対応いたしますので、ぜひご相談にいらしてください。

【参考】
日本整形外科学会「ぎっくり腰」:
https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/acute_low_back.htmlMayo Clinic “Herniated disk”
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/herniated-disk/symptoms-causes/syc-20354095

最近、左中指の動きがカクカクすることが多くなりました

Q :最近、左中指の動きがカクカクすることが多くなりました。ストレッチしていますが、何か効果的な治療はありますか?(66歳男性)

A :手指の動きがご質問いただいた症状は「バネ指」の可能性があります。「バネ指」は、指の曲げ伸ばしを制御する腱とその通り道の異常で発症します。専門的用語では屈筋腱と靭帯性腱鞘というものが、丁度ベルトとベルト通しに似た機構で指を曲げ伸ばししているのですが、指の付け根で屈筋腱と靭帯性腱鞘の間で炎症が起こり腱鞘炎になることで動きがスムーズでなくなります。更年期女性や、手指をよく使う人、糖尿病やリウマチや透析患者さんにもにもよく発生すると言われ、親指、中指に多くその他の指にもみられることがあります。初期段階では、休息や抗炎症薬、スプリント(固定具)を使用した保護などで改善することがあります。しかし症状が続く場合は、専門的な診療が必要となります。

啓和会では、整形外科外来の診察及びリハビリを受けることが出来ます。地域の手術が出来る病院とも連携しております。地域の皆様の手や足の指に関する小さな「困った」に総合的に対応いたしますので、ぜひご相談にいらしてください。

参考:Mayo Clinic “Trigger Finger”
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/trigger-finger/symptoms-causes/syc-20365100

日本整形外科学会ホームページ

https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/snapping_finger.html

膝を擦りむいてしまいました。なかなか治りません

Q : 雨の日に転んで肘と膝を擦りむいてしまいました。なかなか治らず、跡が残ったりするのが心配です。いまからでも病院で治療した方がいいでしょうか?(37歳女性)

A :雨の日や風の日、躓いて転ぶと大けがにつながることもあります。お気を付けくださいね。まず、自宅での基本的なケア(清潔に保つ、抗生物質軟膏の使用など)を十分に行なうことが肝心です。さらに痛み、赤み、腫れなどが増大し、患部が改善しない、または悪化する場合は、感染の可能性があり治療が遅れることがあります。解らないことがあれば医療機関を受診することをお勧めします。具体的な治療法は皮膚の状態や深さにより異なるため、専門的な評価が必要となります。
啓和会野末整形外科歯科内科では、地域の形成外科や皮膚科等専門医とも連携しており、骨折を含めて地域の皆様の様々なお怪我についても保険診療を受けることが出来ます。お困りの際にはご相談ください。

参考 https://www.mayoclinic.org/first-aid/first-aid-cuts/basics/art-20056711

ストレス解消にお酒を飲むと逆流がつらい

Q : ストレス解消にお酒を飲むと逆流がつらいです。(40代男性)

A :こんにちは、40歳は働き盛り!景気の波も芳しくない昨今ですが、よほどストレスのたまるお仕事に従事されておられるのでしょうか。お察しいたします。ストレスがたまる、お酒を飲む、胃酸が逆流する。マルチな問題に困っておられる質問者様に少しでもお答えできればと今回は、飲酒を軸にストレス・逆流性食道炎について調べてみました。

ストレス解消に飲酒は効果的でしょうか?アルコールを飲むと陽気な気分になる、元気が出る、寝酒は必須!という声が聞こえてくるようです。一方で二日酔いのために朝食欲がでない経験もありませんか?少量の飲酒はネズミや人間でストレス反応を低下させるという報告もありますが、慢性的・過度の飲酒(アルコール使用障害)は脳下垂体―副腎皮質等の内分泌系からの作用でストレス反応を惹起することがわかっています。アルコールでストレス解消するつもりが、かえってストレス反応を増している可能性があります。

また、飲酒は胃酸の逆流を起こりやすくするため、逆流性食道炎のリスクです。症状は胸やけや胸痛、飲み込みづらさ、咳、喉頭炎、また逆流で目が覚めることもあります。原因は食道から胃への括約筋が緩むことで起こる胃酸の逆流です。食道裂孔ヘルニア、飲酒、喫煙、肥満、妊娠や膠原病がリスクとなりますが、軽症であれば市販薬で対応する方もいらっしゃいます。内視鏡や放射線検査などで診断し内服治療や症状によっては外科手術になる場合もあります。

世代のせいにするわけではないですが、私もアルコールで親交を深める文化(ノミニュケーション)で育ち、お酒は幅広く嗜みます。一方で、アルコール健康障害はメタボリックシンドローム、認知症、事故、若年者や女性における抑うつや自殺との関連があるとも言われます。まさに公衆衛生、医療の分野でアルコール対策は喫緊の社会要請です。

以前は依存症、アルコール使用障害の治療は抗酒薬併用を考えての“断酒”一択の治療でしたが、2010年代から取り組みやすい“節酒”から治療を始めることも選択肢となっているのが最近の話題です。

このストレスたっぷりの社会を生き抜くために“節酒”から始めるアルコール使用対策はいいことずくめのようです!!私も折に触れ“節酒”を自らに課す機械が増えております。質問者様も“節酒”から一緒に取り組みませんか?

当院では上部消化管内視鏡検査を予約の上で実施しております。介護と医療の融合で川崎市小田地区の皆様とともにある啓和会を引き続きよろしくお願い申し上げます。(金崇豪)

アルコールによる健康障害 | Alcohols | e-ヘルスネット(厚生労働省) (mhlw.go.jp)
アルコール健康障害対策|厚生労働省 (mhlw.go.jp)
Alcohol and Stress – Alcohol Alert No. 32-1996 (nih.gov)
Gastroesophageal reflux disease (GERD) – Symptoms and causes – Mayo Clinic

 

 

日に当たるとすぐ黒くなり、シミが心配です

Q : 日に当たると赤くならずにすぐ黒くなり、1年近く残ります。シミだけが心配です。(34歳女性)

A : 最近は性別にかかわらずスキンケアの意識は高まっているようですが、女性のお肌の悩みは尽きません。若いころは日焼けなんか気にせずに外で真っ黒になるまで外で遊んでましたが、実際18歳までに一生に浴びる分の半分量の紫外線を浴びるといわれています。

人の皮膚の色は4色の色素で構成され、それぞれメラニン、カロチン、酸化ヘモグロビン、還元ヘモグロビンと呼ばれます。日本皮膚科学会のホームページによると日光に対する皮膚反応の指標に‘フォトスキンタイプ’という全6タイプの分類がありました。タイプ1は白人のように色素が少なくすぐに真っ赤になるタイプ、タイプ6は黒人のように色素が多く最も日焼けしにくいものとされます。日本人はタイプ2から4が多く、質問者様はタイプ3から4と赤くなる日焼けはしにくいタイプなのでしょう。

そして、ご心配のシミです!これは紫外線による長期的な皮膚への影響(シミ・しわ・くすみ・たるみ)の代表であり、十分な量の日焼け止めと紫外線を避ける行動がおすすめです。美白のためにビタミンC!これは有名ですが、紫外線による皮膚細細胞のDNA損傷や酵素活性メラニン生成の活性化を防ぐ効果も。さらに、最近ではサケの軟骨やムクゲエキス代謝物など、日常生活にあるモノの中から美白効果が再発見されているようです。当院内科外来は専門医療機関とも連携しながら介護と医療を融合して、地域のみなさまの健康生活をサポートいたします。お気軽にご相談ください。(金崇豪)

◇日本皮膚科学会 皮膚科Q&A 日焼けhttps://www.dermatol.or.jp/qa/qa2/index.html (最終アクセス2020年8月1日)
◇後藤昌史 サケ鼻軟骨由来熱水抽出プロテオグリカンの素材化及び日焼け抑制効果を有した美容食品の開発.応用糖質化学.(7)-1.p.23-8.2017
◇田中浩 美白製品とその作用 日本香粧品学会誌.vol.43(1),P.39-43.2019
◇みらい検討委員会 皮膚の光老化とその予防に関するコンセンサスステートメント
◇J E Yang Dietary enzyme-treated Hibiscus syriacus L. protects skin against chronic UVB-induced photoaging via enhancement of skin hydration and collagen synthesis Archives of Biochemistry and Biophysics
Volume 662, 15 February 2019, Pages 190-200

ストレスで気が落ち着かず眠れません

Q : 時節柄でしょうか、気が落ち着かず眠れません。ストレスは感じていますがどうしたらよいでしょうか?(32歳女性)

A : 30歳代は、職場環境や人間関係にも慣れて日常生活も軌道に乗るといわれる頃。周囲からの期待もあるのではないでしょうか?病気や家族・友人との出来事など沢山のことがストレスの原因になっていることでしょう。身体だけでなくメンタルの健康も当然心配になってきますよね。今回ご紹介するストレスへの対応が、一筋縄ではいかないこの時代をみんなで生き抜く一助になれば幸いです。

ストレスとは、もともと物理学の専門用語で、物体の外側からかけられた力によって歪みが生じた状態を言います。一方、普段私たちが「ストレス」と言っているものは、「心理・社会的なストレスの源、ストレッサー」のことを指しています。職場や家庭など生活のありふれた場面で、仕事や家事の作業や対人関係などの要因がストレッサーとなり得ます。これらによって引き起こされるストレス反応はポジティブ、ネガティブの2つに分類でき、更に心理面、身体面、行動面の3つに分けることができます。

例えば、集中力の向上、楽しさや活気の上昇、高揚感などのポジティブな心理反応に対して、活気の低下、イライラ、不安、抑うつ(気分の落ち込み、興味・関心の低下)などはネガティブな心理面での反応です。

身体面でのストレス反応には、力のみなぎる感じ、爽快感などのポジティブな反応から体のふしぶしの痛み、頭痛、肩こり、腰痛、目の疲れ、動悸や息切れ、胃痛、食欲低下、便秘や下痢に加えて不眠などさまざまなネガティブな反応があります。

また、単純作業における手際の向上、早めの睡眠や健康な食事や周囲の人への相談などのポジティブな行動変容も見られる一方で、逆にクリエイティブな業務における想像力や効率の低下、飲酒量や喫煙量の増加、仕事でのミスや事故、ヒヤリハットの増加などはネガティブな行動面でのストレス反応も見られます。

ストレスに対処する行動としては、ストレスそのものに働きかけてストレスをなくしてしまう根本的な方法や、自分自身の工夫や周囲への相談、ルールの変更などでストレスへうまく対応して解決する方法、さらにストレスによって発生した自分の不安感や怒りなどの感情を周囲の人たちに聴いてもらい上手に発散する方法などがあります。日頃からストレスが発散できるよう、趣味や生きがいとなるものを持つことや、なにかと協力してもらえる人間関係も重要となります。

自分自身でできる対処行動として大切なのは、まずストレスを受けている自分に気づく(気づいてもらう)ことです。そしてそのストレス反応が頭痛・動悸・不眠・飲酒増加・ヒヤリハットであることを知っておくことが有効です。もし自分や周囲の人が不安やイライラ、活気の低下、興味関心の低下にとらわれていることに気づいたら、その状態を責めることなくネガティブな感情から立ち戻り、最も大切な生きがいに沿って行動すること、意識的に周囲の人に親切にすること、呼吸法や瞑想、マインドフルネスなどネガティブな感情を和らげる方法をみんなで試してみましょう。時間をかけても練習する価値のある、あの世界保健機関WHOお墨付きの方法です!

質問者様は眠れず困っておられるようですね。睡眠も質と時間が重要です。まずは飲酒や夜のスマホなどを控えて、ストレッチやヨガなど適度な運動やリラクゼーションで睡眠の質を上げてみませんか?十分な睡眠がストレスからの回復には重要です。人にもよるようですが、個人的には3時間程度の仮眠ではなく、6、7時間程度の十分な睡眠時間をお勧めしています。作業の効率や気分にも良い影響がみられますよ。繰り返しになりますが、自分で対応しきれないときは決して無理をせず周囲の人たちの協力も仰いで、よりよい解決の糸口を目指しましょう。窮地に陥った時に相談できる人を持ち、適切なケアを適切なタイミングで受けることは我々が健康で効果的な社会活動を続けるために極めて重要です。

ストレスは、私たちが生きていく上で避けることのできないものですが、うまく対応することができれば自分や組織の成長にもつながります。気づきと工夫、思いやりは我々が人生を豊かに送る助けになります。みんなでこのストレスフルな現代社会を乗り切ってゆきましょう!
当院内科外来は専門医療機関とも連携しながら介護と医療を融合して、地域の皆様の健康生活をサポートいたします。お気軽にご相談ください。(金崇豪)

 

◇厚生労働省 こころの耳 働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト
HOME>ストレス軽減ノウハウ
https://kokoro.mhlw.go.jp/nowhow/nh001/
◇Doing What Matters in Times of Stress: World Health Organization
https://www.who.int/publications-detail/9789240003927
◇睡眠時間が翌日終日の認知・運動機能に与える影響
ITヘルスケア 2008 年 3 巻 2 号 p. 96-105

コーヒーは健康飲料と聞きましたが一家全員お茶党です

Q:テレビや雑誌でコーヒーは健康飲料と聞きましたが一家全員お茶党です、かぜ以外では滅多に病院にお世話にならない私はコーヒーに乗り換えるべきでしょうか?(40歳女性)

A:結論から申し上げます。乗り換える必要はありません、お茶を楽しんでください。

今回はコーヒーについて調べてみました。日本にコーヒー豆が渡ったのは16世紀から17世紀。オランドとポルトガルから渡ったその飲み物は、当時の日本人には「焦げ臭くて苦く飲めやしない」ものでした。19世紀後半になって日本で初めての喫茶店ができ、知識人や文化人の交流の場となりました。経営安定のために月額50銭の「サブスク」が導入され、西洋建築2階建ての店内では食事や喫煙の共にコーヒーが供されていたました。大正時代に入ると、喫茶店には女給がサービスに就く特殊飲食店と、軽食やコーヒーを楽しむ純喫茶とにわかれました。前者は銀座や新宿、後者は神田や神保町と現代の街のテイストにも受け継がれていると思いませんか?

そんな喫茶店で淹れる飲み物、コーヒーは「大人の飲み物」の代表です。昔は「こら、カフェインは体に悪いからダメ!!」などと叱られながら、少しすすったミルクコーヒーの「背伸びした」味を思い出します。20年程前からコーヒーの健康への影響は大幅に見直されました。糖尿病や肝臓病さらには各種悪性腫瘍(がん)にまで健康増進の効果が認められています。折り紙付きの健康飲料としてコーヒーは医療関係者の中でも歓迎されています。その内クリニックの外来で処方するようになるなんて言う冗談を言う方もいらっしゃいますよ。

コーヒーに豊富に含まれるポリフェノール等の抗酸化作用が健康効果が強く、カフェインやアクリルアミドの含有量は1日4杯程度の量であれば気にする必要は無い様です。また、コーヒーの成分は口腔内や腸内の細菌叢の菌数や構成にも影響を与えており健康効果の研究がさらに進められています。

質問者様のように心臓や血圧、胃腸に大きな問題がない方は健康効果を期待してコーヒーを楽しんでみてはいかがでしょうか?繰り返しになりますが、お茶党の方は緑茶にも健康効果が見られるので、無理にコーヒーに変える必要はありませんよ。そして付け合わせを工夫してお砂糖や小麦は控えめに!

 

診療所では内視鏡検査や定期康診断など予防医療にも力を入れています。窓口や電話でのご相談やホームページをご参照ください。

 

啓和会は「医療」「介護」「福祉」の一貫した地域包括ケアで地域の方々の生活の質の向上を目指します。

 

◇旦部幸博 コーヒーの科学「おいしさ」はどこで生まれるのか?

◇history of coffee in japan https://en.goodcoffee.me/column/guest-columnist/history-of-coffee-in-japan/