便通が不規則で朝の電車通勤が心配

Q : 便通が不規則になり、朝の電車通勤が心配です。残業の後、同僚と飲む機会が増えましたがそれが原因でしょうか?(29歳男性)

朝早くから夜遅くまで、働き盛りとはいえ連日の激務ご苦労様です。お察しの通り下痢や便秘などの排便異常には食物繊維やアルコールなどの食生活だけでなく、ストレスなども影響しています。発熱や食事がとれない、便に血液が混ざるなどの急を要する状態でなければ、まずは生活の見直しを。食事やサプリメントを試してみるのもよいかもしれません。もちろん内科外来でご相談いただければ、症状緩和から専門外来検査紹介まで各病院と連携の下で適宜対応いたします。(金 崇豪)

同居の母とケンカが増えました

Q : 75歳の母と同居しています。以前はどちらかというと穏やかな母でしたが最近ささいなことでケンカをすることが多くなりました。認知症の症状でしょうか?(48歳女性)

お母様と同居されているのですね、時にはご苦労もおありでしょう。お母様のご年齢ですが75歳というと、ちょうど後期高齢者に入るご年齢ですね。年齢相応の変化はおありでしょうが、「認知症」という言葉から連想すると他にも「もの忘れ」など症状がおありでしょうか?認知の機能は脳全体の機能に依存し、また脳の機能は全身状態に依存します。身体機能を良好に保つことで身体の廃用性症候群を予防するだけでなく、認知機能の維持にも良い影響が出ることがあります。まずは規則正しい生活と、適切な体操・運動を行いましょう。
喧嘩することが多いとのことですが、認知症の症状の一つに「易怒性」というものがあります。些細なことで不機嫌になり、怒りだすこと=易怒性は、認知症の初期や認知症に至っていない軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment、以下MCI)の時点からみられるようです。周囲が気づくまえに、ご自身の「もの忘れ」を自覚し、不安になり、焦ってしまうことで、怒りっぽくなりケンカになってしまいます。認知症への早期介入は認知機能だけではなく身体機能、社会生活にも有用との報告もあります。啓和会で医療と介護の双方向からお手伝いできることがあるかもしれません。お近くの事業所へぜひご相談ください。(金 崇豪)

テレビを観ていても、うたた寝してしまいます

Q : 毎日8時間近く寝ていてますが、最近それでもうたた寝をしたり、
テレビを見ていてもすぐに眠くなります。あまり寝すぎると良くないとも聞きます。(64歳男性)

 

A:「春眠暁を覚えず」といいますが、つい寝坊してしまうことがありますよね。いわゆる日中の眠気と言うと、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、概日リズム睡眠障害や更年期の睡眠障害を含めていろいろな原因が考えられます。中でも睡眠時無呼吸症候群ではいびきや起床時の爽快感欠如、日中の疲労感などが見られます。当院ではプライマリケアの一環として睡眠障害全般の外来診療にあたっております。どんなに寝坊しても診療時間内にいらしていただければ診察させていただきますよ。
(金 崇豪)

就寝中トイレに行きたくなります

Q : トイレはそれほど多いほうではないのですが、夜寝ている時だけ多くなります。
トイレに行ってから寝たのにまたすぐに行きたくなることもあります。(60歳男性)

A:夜間頻尿の症状でしょうか。寒くなるとそれだけで尿量が増えることもあります。日中の生活が影響を与えることもあり、カフェイン・アルコールの摂取も尿量と関連があるようです。頻尿には精査と治療が必要になることがあり、原因としては糖尿病や尿崩症、前立腺肥大症、過活動膀胱、間質性膀胱炎なども挙げられます。トイレが多くて困った時、まずは外来でご相談ください。
(金 崇豪)

肩こりがひどいです

Q : もともと肩こりがひどかったのですが、最近は痛いくらいです。気になってなかなか寝つけない時もあります。(67歳女性)

A:女性で肩こりにお悩みの方は多いですよね。頸の骨、筋力やストレス、冷えなど、さまざな原因が言われています。ストレッチ、軽めの運動や入浴なども効果的ではありますが、日頃のケア、市販薬の使用でも症状が改善しない場合はご相談ください。当院整形外科外来では上肢、下肢、脊椎の各専門医師も診療を担当しております。体の痛みでお困りの方は、ぜひ一度ご来院ください。
(金 崇豪)

なかなか漢字が思い出せない

Q : 手書きの場合、漢字がなかなか出てこないことが増えました。パソコンやスマホの使いすぎでしょうか?まだ老け込む歳でもないし。
(59歳男性)

A:ありますよね、いざ手紙を書く時に漢字がスムーズに出てこない、スマホで検索!ということ。小学校、中学校で散々習ったはずなのに・・・。私も一度お会いした方のお名前がなかなか出てこない、ついログインのパスワードを忘れてしまう、といったことがあります。これらだけでは認知障害と言い切れない部分もありますが、一方で65歳以上の高齢者の10%から20%は軽度認知障害の範疇に入るとも言われています。当院では物忘れの方の外来診療も行っています。ご家族の方々も含めまして日常生活の中でお困りことがあれば、ぜひごいっしょに来院ください。(金 崇豪)