高校生の娘がやたらとソースや醤油を

Q : 高校生の娘がやたらとソースや醤油を使います。我が家の食事は少し薄味です。味覚障害にならないかと心配です。(43歳女性)

A : マヨラー・ケチャラーだけではなく、ソース・醤油も好きな方が多いですよね。甘味、酸味、塩味、苦味、うま味の五原味が勢ぞろいした醤油の奥深い味わいはいまや、世界を虜にしているといっても過言ではありません。和食はユネスコ無形文化遺産に登録されており、食育の話題も活発になる一方で、高血圧や、腎機能障害、肝障害など塩分に気を付けなければいけない疾患があるのも事実。いろいろな意味で調味料には注意が必要です。
ご質問者様が気にされている味覚障害ですが、原因となる疾患は多岐にわたるようです。感冒・鼻閉によるもの、亜鉛欠乏性、薬剤性、全身疾患性、口腔唾液腺疾患によるもの、心因性、中枢神経障害、末梢神経障害、頭部外傷があります。当院内科外来でも対応可能なものもあります、必要時は画像検査・専門科を紹介させていただきますのでお気軽にお越しください。(金崇豪)

新聞を読んでいて焦点が定まらない

Q : 新聞を読んでいてなかなか焦点が定まらない時があります。単なる疲れ目なのでしょうか?(56歳女性)

A : 新聞、読書だけでなく現代はパソコン、スマートフォンなど、目を酷使する時代です。いわゆる疲れ目=眼精疲労、ドライアイのほか、視力低下をきたす疾患にも注意は必要です。視力低下を起こす疾患は角膜疾患・前部ぶどう膜炎・急性緑内障などの前眼部疾患から、白内障・硝子体混濁など中間透光体の疾患、網脈絡膜疾患・視神経疾患・外傷など多岐にわたります。
ご質問者様の症状進行がゆっくりとしたもの、治療継続のものは、外来にて対応可能です。一方で、特に急性の視力低下は、当日・翌日に専門科受診を手配させていただくこともあります。お困りのことがあればご相談お待ちしております。(金崇豪)

花粉症持ちですが、雨の日はヒドくなります

Q : 花粉症持ちですが、雨の日はよりヒドくなります。
違うアレルギーなのでしょうか?(34歳女性)

A : 花粉といってもスギ、ヒノキ、イネなど様々ですね。季節によってつらい方も多いかと思います。くしゃみは鼻粘膜へ刺激が脳のくしゃみ中枢に伝達されて生じると言われ、アレルギー性と非アレルギー性の鼻炎が原因と言われます。
アレルギー性鼻炎には好発時期があり、通年性と季節性に分かれ、前者の多くは室内塵(ハウスダスト)、ダニアレルギーで、小児期に発症することが多く、後者のほとんどは花粉症で、10~20歳代に発症することが多いと言われます。
また、非アレルギー性のものには血管運動性鼻炎、好酸球増多性鼻炎が含まれます。これらの頻度は低く、通年性アレルギー性鼻炎や花粉症は、原因抗原が飛散している時期に一致して症状が出るが、血管運動性鼻炎、好酸球増多性鼻炎は、クーラーの効いた部屋に入るとくしゃみが出やすいなどの症状を示します。また、花粉症では、眼症状(眼の痒みや充血)を伴いやすいようです。
ご質問者のケースでは雨で憎悪するとのことですが、症状で今でもお困りでしょうか?一度外来へお越しいただければ専門医への紹介も含めて相談に乗らせていただきます。(金崇豪)

娘に舌が白いと言われました

Q : 娘に舌が白いと言われ、言われてみると以前より白いかなと感じます。毎日歯磨きと舌のブラシはしています。(54歳女性)

A:表面に白くついているのは舌苔といわれるものです。舌自体の色が淡紅色で適度な湿り気があり、舌苔が表面に白く薄くついているものは「健康な舌」です。ご安心ください。
舌は嚥下や発音に重要な機能を持っているのはもちろん、中医学に於いては「舌は内臓の鏡」とも言われ体内の状況を的確に敏感に反映すると言われます。これは、舌の表面粘膜は新陳代謝が盛んで3日で入れ替わること、粘膜が薄く血液の様子がよく見えることがその理由です。舌の状態は、健康な方でもアルコールを飲めば赤くなり、体が冷えると白くなり、暴飲暴食が続くと舌苔が厚くなると言われます。舌やお口の中の問題でお困りでしょうか、当診療所2階には歯科外来もございます。内科、整形外来も力を合わせて、少しでもみなさまのお力になれれば幸い甚大です。ご相談、ご来院心よりお待ち申し上げております。(金 崇豪)

便通が不規則で朝の電車通勤が心配

Q : 便通が不規則になり、朝の電車通勤が心配です。残業の後、同僚と飲む機会が増えましたがそれが原因でしょうか?(29歳男性)

朝早くから夜遅くまで、働き盛りとはいえ連日の激務ご苦労様です。お察しの通り下痢や便秘などの排便異常には食物繊維やアルコールなどの食生活だけでなく、ストレスなども影響しています。発熱や食事がとれない、便に血液が混ざるなどの急を要する状態でなければ、まずは生活の見直しを。食事やサプリメントを試してみるのもよいかもしれません。もちろん内科外来でご相談いただければ、症状緩和から専門外来検査紹介まで各病院と連携の下で適宜対応いたします。(金 崇豪)

同居の母とケンカが増えました

Q : 75歳の母と同居しています。以前はどちらかというと穏やかな母でしたが最近ささいなことでケンカをすることが多くなりました。認知症の症状でしょうか?(48歳女性)

お母様と同居されているのですね、時にはご苦労もおありでしょう。お母様のご年齢ですが75歳というと、ちょうど後期高齢者に入るご年齢ですね。年齢相応の変化はおありでしょうが、「認知症」という言葉から連想すると他にも「もの忘れ」など症状がおありでしょうか?認知の機能は脳全体の機能に依存し、また脳の機能は全身状態に依存します。身体機能を良好に保つことで身体の廃用性症候群を予防するだけでなく、認知機能の維持にも良い影響が出ることがあります。まずは規則正しい生活と、適切な体操・運動を行いましょう。
喧嘩することが多いとのことですが、認知症の症状の一つに「易怒性」というものがあります。些細なことで不機嫌になり、怒りだすこと=易怒性は、認知症の初期や認知症に至っていない軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment、以下MCI)の時点からみられるようです。周囲が気づくまえに、ご自身の「もの忘れ」を自覚し、不安になり、焦ってしまうことで、怒りっぽくなりケンカになってしまいます。認知症への早期介入は認知機能だけではなく身体機能、社会生活にも有用との報告もあります。啓和会で医療と介護の双方向からお手伝いできることがあるかもしれません。お近くの事業所へぜひご相談ください。(金 崇豪)

テレビを観ていても、うたた寝してしまいます

Q : 毎日8時間近く寝ていてますが、最近それでもうたた寝をしたり、
テレビを見ていてもすぐに眠くなります。あまり寝すぎると良くないとも聞きます。(64歳男性)

 

A:「春眠暁を覚えず」といいますが、つい寝坊してしまうことがありますよね。いわゆる日中の眠気と言うと、閉塞性睡眠時無呼吸症候群、むずむず脚症候群、概日リズム睡眠障害や更年期の睡眠障害を含めていろいろな原因が考えられます。中でも睡眠時無呼吸症候群ではいびきや起床時の爽快感欠如、日中の疲労感などが見られます。当院ではプライマリケアの一環として睡眠障害全般の外来診療にあたっております。どんなに寝坊しても診療時間内にいらしていただければ診察させていただきますよ。
(金 崇豪)

就寝中トイレに行きたくなります

Q : トイレはそれほど多いほうではないのですが、夜寝ている時だけ多くなります。
トイレに行ってから寝たのにまたすぐに行きたくなることもあります。(60歳男性)

A:夜間頻尿の症状でしょうか。寒くなるとそれだけで尿量が増えることもあります。日中の生活が影響を与えることもあり、カフェイン・アルコールの摂取も尿量と関連があるようです。頻尿には精査と治療が必要になることがあり、原因としては糖尿病や尿崩症、前立腺肥大症、過活動膀胱、間質性膀胱炎なども挙げられます。トイレが多くて困った時、まずは外来でご相談ください。
(金 崇豪)

肩こりがひどいです

Q : もともと肩こりがひどかったのですが、最近は痛いくらいです。気になってなかなか寝つけない時もあります。(67歳女性)

A:女性で肩こりにお悩みの方は多いですよね。頸の骨、筋力やストレス、冷えなど、さまざな原因が言われています。ストレッチ、軽めの運動や入浴なども効果的ではありますが、日頃のケア、市販薬の使用でも症状が改善しない場合はご相談ください。当院整形外科外来では上肢、下肢、脊椎の各専門医師も診療を担当しております。体の痛みでお困りの方は、ぜひ一度ご来院ください。
(金 崇豪)

なかなか漢字が思い出せない

Q : 手書きの場合、漢字がなかなか出てこないことが増えました。パソコンやスマホの使いすぎでしょうか?まだ老け込む歳でもないし。
(59歳男性)

A:ありますよね、いざ手紙を書く時に漢字がスムーズに出てこない、スマホで検索!ということ。小学校、中学校で散々習ったはずなのに・・・。私も一度お会いした方のお名前がなかなか出てこない、ついログインのパスワードを忘れてしまう、といったことがあります。これらだけでは認知障害と言い切れない部分もありますが、一方で65歳以上の高齢者の10%から20%は軽度認知障害の範疇に入るとも言われています。当院では物忘れの方の外来診療も行っています。ご家族の方々も含めまして日常生活の中でお困りことがあれば、ぜひごいっしょに来院ください。(金 崇豪)