2019年07月18日

お風呂上りでもないのに、ほてりが止まりません

Q : お風呂上りでもないのに、顔や頭がほてることが増えました。めまいっぽい時もあります。(53歳女性)

A : カッカとほてる顔や頭、クーラーを最強にして頭から氷をかぶりたい。周りは涼しい顔をしているのに自分だけ。目に浮かびます。
ほてりとは一般的に異常な熱感のことをいい、発汗を伴うこともあります。それが胸、頭や顔に起こるとのぼせといいます。緊張したり恥ずかしい思いをしたりしたときに一過性にあらわれることが多いですが、自律神経調節の乱れや更年期障害などによって、ほてりが続く場合もあります。

いつもと違うほてりを感じたらまずしたいこと!それは、体温測定です。
ほてりの原因にインフルエンザや風邪などの急性熱性疾患や熱中症などの体温調整異常があります。もし体温が高ければ氷枕やアイスノンで冷却し、水分補給をしましょう。症状を見ながら市販薬や受診を考える必要があります。一方、日焼けや自律神経調整の乱れ、更年期障害や高血圧症などでは、体温がそれほど高くないのにほてり・のぼせを感じることがあります。

日常生活での対策では、外出時の日焼け止め、自律神経を整える作用のあるビタミンC、A、Eやカルシウムの摂取と、ストレスをため込みすぎない生活習慣を心がけましょう。食材では果物や緑黄色野菜、ナッツやヨーグルト、お豆腐などをお食事やおやつに取り入れながら、適度な運動や趣味に打ち込んでみてはいかがでしょう?

さて、質問者様は53歳女性。ほてりやのぼせの原因で多いのは更年期障害です。症状の強さは個人差がありますが、喫煙や肥満とも関連があり、有症状期間は7年や10年続くこともあるようです。夜間にほてりや発汗がひどく不眠に至ることもあるため悩まされる方も多いようです。おタバコや食事などの生活習慣の見直し、リラックスして涼しく過ごす工夫を心がけましょう。また、近年では更年期障害とほてり、不眠、気分の落ち込み、冠動脈疾患の関連が研究で話題になり、積極的な治療の対象として捉えなおされています。ほてりの症状があまりにひどい場合、特に夜眠れないような場合はぜひ、プライマリケアの当院内科へご相談にお越しください。専門科の先生とも連携しながら対応してまいります。お待ちしております!

◇ほてり タケダ健康サイト
https://takeda-kenko.jp/navi/navi.php?key=hoteri_kao
◇Hot flashes Mayo Clinic Patient Care & Health Information
https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/hot-flashes/symptoms-causes/syc-20352790
◇ E.Bonnani et al., Insomnia and hot flashes: Maturitas, 126(2019), 51-54