2016年02月11日

フィリピンからの直接受入 Case1:田中ロサリーさん

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ダバオで生まれて、マニラで暮らしていた田中ロサリーさん(現31歳)が、啓和会グループで働くために日本に来たのは、2014年11月14日。二十歳のころタレントとして来日して以来、日本人との間に生まれた息子といっしょに、10数年ぶりの日本での生活がスタートしました。
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◎来日前
息子の勇気くんは日本国籍をもっていて、かねてから日本での生活を望んでいたので、日系人向けのエージェントに相談していました。いくつかの候補の中から、啓和会を選んだのは、待遇はもちろん何よりも本当に必要としてくれているというハートが強く感じられたため、とのこと。
インターネットでの面接、日本の担当者・金子マリテスさん(フィリピン出身)との
やりとりなどを経て、採用が決定。契約の後は、入管の手続き、日本の生活のためのさまざまな準備と並行して、来日に向けてのトレーニングが、セブの教育機関でスタートしました。息子とは3ヶ月半、離ればなれ。日本語と介護の特訓です。フィリピンでの資格を取得した後、いよいよ来日となりました。

◎来日直後
啓和会の受入準備は万全です。空港までのお出迎えに始まり、すぐに暮らせるようにアパートメント、家具なども用意。住民票などの申請、銀行口座の開設、学校の入学のためのたくさんの手続きなど何から何までサポートします。
「日本に来る前は少し心配でしたが、着いてみると何から何まで準備してくれていたのですべて快適でした。問題はコミュニケーションだけ。特に息子は友達とも馴染めず、いじめられたりもしました。でも1年経った今は友達もたくさんいて、家でいっしょに遊んだりしています」
啓和会ではデイサービス東小田に配属された田中さん。
「最初はほとんど言葉が通じず、迷惑をかけてばかり。ヘコみました。でもご利用者さん、スタッフ、みんなでフォローしてくれたのでなんとか乗り越えることができました。感謝しています」

◎現在
「困った時になんでも相談に乗ってくれるのが、金子さんです。プライベートなことですが忘れられないのは、息子が夜中に高熱を出したときのこと。3:00AMに電話をかけて助けてもらいました。学校が休みの日は、ディズニーランドや動物園にも連れて行ってくれます」
これからは苦手な日本語の読み書きを克服して、日本の資格取得が当面の目標のようです。啓和会では外国人スタッフ、家族のための日本語教室を無料で週2回開校しています。
「水曜日と金曜日。仕事が終わったあと、息子と二人で勉強しています。N3はなんとしてもクリアしたいのですが・・・」
日本語レベルは勇気くんに完全に置いていかれています。

◎デイサービス東小田 桑原施設長コメント
「初めから “外国の方” という意識はまったく無かったです。仕事の運びはまだまだでしたが、とにかく彼女には天性の明るさがありました。いつも前向きな彼女と話をして、癒されることも多かったです。ラテンの血でしょうか? お皿を割ったり雑なところもありますが、とにかく場を盛り上げるのが得意、ご利用者のみなさんにも人気です。でも日本語の読み書き、料理も(レシピが読めないから)苦手だったり、最近は少し厳しく指導するようにしています。それだけ期待しているということですね」

 

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パソコンを使ったお絵描き教室では、先生のサポート役も(左)
この日は “節分” 。豆まきの “鬼” 役はロサリーさん。

 

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民家を利用した職場は、とても家庭的な雰囲気です。
今日も1日、お疲れさまでした。自宅まで徒歩数分、家族が待っています。